▼2004年6月4日放送「超特選素材 坂手のウニ」

ウニの仲間は多く、世界中に800種類以上、日本近海だけでも100種類を超えるといわれています。その中で食用とされるのは10種類ほどで、ムラサキウニ、アカウニ、バフンウニ、エゾバフンウニ、キタムラサキウニが良く知られています。今回登場する坂手のウニは、知る人ぞ知る幻のウニ。
今や高級寿司店に行ってもあるかどうかわからず、柳橋でも入荷すると、すぐに取り合いになる品です。店によっては希少なため、お得意さんだけに売るために、机の下に隠すほど。坂手のウニとは、三重県鳥羽市の坂手島周辺で獲れるアカウニです。アカウニは食通の間で最も美味しいとされているウニです。
今年は5月中旬から漁が始まり、9月頃まで続くまさに夏の味覚。海女さんの手で獲った後、鳥羽市の加工所で殻から詰め替えられます。通常ウニは塩水で洗い、ミョウバン水でさらに洗い流した後、箱詰めされるのですが、坂手のウニは、カンカンの中にウニを入れ、背負って運ぶ行商の女性達によって、時期になると鳥羽から電車に乗って運ばれていました。現在はこのカンカン部隊の名残のお母さんがただ一人だけ毎朝電車で鳥羽からやってきます。



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